皆さん、お久しぶりです、立花です。
今回は久々にコラムを書こうと思います。
ブースターも23弾で一つののシーズンの終わり、ということで運命廻放編を環境の遷移から振り返ろうと思います。
<20弾以前の環境>
まずは20弾へ入る前、19弾までの環境を考えようと思います。
この環境はセイウムプロングホーン、所謂レンジリンクが環境を闊歩していました。


このレンジリンクを使用したイレブンレンジ、ホウライレンジが環境トップといった状態でした。
このデッキの他には当時はリビルド前であった枝植の胎動、紅姫を有する紅姫ループや多くのリソースブーストカードを利用して高速でローリエの条件を達成するローリエショットなどです。


これらのデッキ傾向から一つの共通点が見えてきます。それは緑によるリソースブーストが戦略の大きな基盤となっていることです。
今現在も残っているウェアドール、ウェアキャット、ウェアスクワールを基盤としたIGアイコン帯でのリソースブーストによるゲームメイクは、当時はほとんどのデッキで採用されていました。



デッキによっては金糸梅が採用されていたりしましたが、やはり主役は緑のリソースブーストカード達。
この頃は基本的にこれらカードを使ってリソースを伸ばしていき、行動回数を増やすのが基本戦術でした。

また、もう一つの特徴としてデッキのメインルートにウェイカーのプレイが入っていたことも特徴の一つです。
この頃は3ターン目、つまりリソース5の段階でウェアクロウ、もしくはフィーユをプレイしてリソースブーストをするのが動きの一つでした。


他にもゲームの詰めにTypeⅩⅠが使われたりと、ゲームメイクの中心にはこれらウェイカーのカードも存在していました。

<20弾が発売して>
さて、ここからが振り返りの本番です。
まず20弾が発売した当時です。
当時と言えば先ほど挙げたレンジリンクを始めとした多くの緑のカードの規制、紅姫を始めとしたループパーツのエラッタがありました。
これによりそれまでのデッキが軒並み総崩れしてしまい、多くのプレイヤーが1からデッキを作成することになったと思います。
そして発売した20弾、また当時のプロモカード達ですが、大きく環境を変えた要因はこれらのカード達だと思います。
1.高レベルウェイカーレベルの登場
まずはメインデッキに採用される高レベルウェイカーレベルのカードが多く登場したことです。
今でも見るカードはムリエル、エルダー辺りでしょうか。


この二枚の他にもレッドクイーン、オーラボーズなど高レベルに見合った強力なカードが収録されました。


これらカードはこれまでの前線を支えてたウェイカークラスの能力を持っており、デッキの軸となるに十分なカードパワーを持っていました。
2.リソースリブートカードの解禁
これは規制から解き放たれたカード達の事です。
具体的にはリトルガーディアン、真実を求めてを指します。
これらカードの解禁により起こったのはリソースブーストではなくこれらカードで一時的にリソースを多く使用するという戦略です。


この戦略は今だと当たり前のように使われていますが、直前まで素直にリソースを伸ばしてやりくりをしていたのですから、新しい戦略として十分に環境に浸透しました。
ターン1という制限がありましたがこれらの効果はやはり強力で、この戦略はリソースを伸ばす戦略にとって代わり今の環境の中心となっています。
3.モテッツの登場
恐らくあらゆるブログなどで言われていることですが、このモテッツの登場は大きな衝撃を与えました。

ライフを見るという今までにない行為によるゲームメイクの多様化、序盤から使用できる手札補充とこのカードの存在は非常に大きな影響を与えました。
ムリエルが同時に登場したこともあり、一気に白の採用率が上がりました。 ここまで20弾の登場、またそれ周りの環境に影響を与えたカード達について書いていきましたが、これらのカードによってデッキの傾向が変わってきます。
それはメインデッキでゲームプランを作るデッキが多くなってきたという事です。
これは同時期に登場したプレイヤー指定リソースリンク、俗にいう絆リンクからもその傾向が伺えますね。


このリソースリンクはメインデッキのサポートカードであり、メインデッキのみでゲームプランを作ることができます。
他にもこの頃に登場したデッキである白緑基盤のコントロールやドラゴンバレットなども、ウェイカーはあくまで補助として使用し、基本的なゲームプランはメインデッキで行っています。
ディンギルはこの頃も相変わらず使用されていましたが、ウェイカーの試合中での使用頻度がごっそり減った印象がありました。
また、この頃からメインデッキが強いことで輝くカード達が注目を集め出しました。
特に顕著なのがトイガー、緑竜の息吹の二枚です。


これらのカードは今まではウェイカーという条件さえ満たしたら使用できるカード達が戦略の基盤となっていたことにはあまり使用されなかったカード達ですが、ここにきて採用率が一気に増えました。
緑竜の息吹は先ほど挙げたムリエルで回収できる、リソースの回収能力の高さから自分のしたいゲームプランが簡単になることで採用が上がりました。
トイガーはモテッツの登場を始め、優秀なアッパーアイコンの増加によってビートダウンで主に採用されるようになりました。
また、19弾以前のリソースを伸ばして行動回数を稼ぐ方針が、踏み倒しによる行動回数の増加に遷移していったことも伺えます。
この傾向は21弾以降で更に加速していきました。
<21弾以降の環境>
21弾環境で最も注目を集めたのは、同時期に登場したこのカードでしょう。
今や封神されたカード、まだ見ぬ明日へです。

このカードは低コストによるカードの踏み倒し、レベルの高速上げと1枚でやれることが非常に多いカードです。
踏み倒しの面ではトイガーを踏み倒して行動回数を稼いだり相手ターンにルトラムを登場させて計算を狂わせたりとしていました。
レベル上げは言わずもがな、高速レベル上げによりエルダーなどの高ウェイカーレベルカードが瞬く間に使用できるようになっていました。
また、同じ弾にクローズドラインという明確なフィニッシュカードが採用されたことも大きな変化でした。

このカードの登場により出来上がったデッキは言わずもしれたハイウェイカーですね。
この頃からウェイカーデッキの傾向が完全に高速レベル上げによる高ウェイカーレベルカードの使用に切り替わっていきます。
少し後にサマドラが発売しましたが、それでもこの傾向は止まるどころか、優秀なアッパーアイコンであるマルキダエルの収録により更に加速しました。

ディンギル側も21弾で神罰サンダルフォンやベアトラップを、サマドラでリリーやプリュイが収録され、ディンギル側もウェイカーの速度に追いつくためにより早いレベル上げによる相手の妨害を要求されていきました。




同時期に作成されたデッキであるサンダルフォン系のデッキや八千代ベインも同じ傾向で、高速レベル上げがゲームプランの基盤になっていきました。
この頃のデッキ構築の大きな特徴が高ウェイカーレベルを使用した大量踏み倒しによる制圧です。
主に使われていたのは弟切草、ディザ、カレントです。



これらの、出すだけでゲームをフィニッシュまで持ち込むことができる高レベルカードがデッキの中心となり、ゲームの中心になっていきました。
このデッキに対抗するためにリソースの枚数を参照する種族シナジーカードでは速度や制圧力が足りず、同じく高レベルカードを使用する必要が出てきたため、更にゲームスピードが加速していきました。
この頃のデッキ構築のもう一つの大きな特徴はエクストラデッキにレベルを使用するために多くのドラゴンが採用されていることです。
本来ゲームの選択肢であるエクストラデッキの約半分が捲る用のカードという、この歪なエクストラ構成がこの頃の大きな特徴と言えます。
これは先ほどの踏み倒しカード達が中心となり、踏み倒せないウェイカーのカードをコストを払って使用する理由が薄れたことも要因の一つだと考えています。
この歪なエクストラ構成を基盤としたデッキ構築は、23弾発売まで続いていきました。
<封神後、24弾の環境予想>
そしてこの前の戦略発表会にて次の封神指定、そして新システムのオーバーブーストが公開されました。
他にもビギナーズパックの内容や24弾のカードも少しですが公開されていっています。
これらのカード達から次の環境を少し予想しようと思います。
1.ウェイカー基盤ビートダウンのある程度の速度低下
これはまだ見ぬ明日へが封神された影響です。
これまでこのウェイカー基盤デッキの理想的な動きであった5リソース時に3コスト+2コストの動きがしにくくなったこと、低コストで行動回数を稼ぎながらレベルを上げる行動が行いにくくなったことが原因だと思います。
特にまだ見ぬ明日へでウェアキャットを登場させリソースを伸ばしつつリソースを増加、手出しの白アイコンでアンシャルキシャルという黄金ムーブが行いにくくなった影響は大きいです。



同じ速度を出そうと思うとどうしても安定性に欠けたり、デッキの構築が難しかったりするので、速度は落ちると思います。
しかし、5リソース時にリソースを伸ばしにくくなっただけであり、6リソース以降は問題なく動くことができるので1ターン遅くなったかな程度に感じています。
2.手札の確保プランの見直し
これは緑竜の息吹が封神されたことによる影響です。
これまで手札の確保はとりあえず緑竜の息吹でいいでしょ、といった構築のデッキが軒並みダメージを受けました。
特に緑竜の息吹が封神されたため、これまでハンデス系のカードの使用を控えていた層がハンデスカードを使用することも考えられます。
手札の確保に対してはモテッツの他にレダ、ストライクバックフィーユ等も採用して細かく手札を確保する等あります。


同じ量ドローを行うならトトもいます。
このカードは最近はゼクスタでも採用が見られ、注目が集まっています。

他にはウェイカーのプレイを行って手札を温存してゲームを進めるのも戦略の一つです。
次の24弾ではオーバーブーストするとドローすることができるサイクルも収録されているので、これらで細かく手札を確保するのが重要な環境になってくると思います。
3.種族デッキの速度が速くなる
ビギナーズパックのカード、フリーカードを見てた感想です。
このクラスのカードがほぼすべての種族に配られると仮定すると、種族デッキのゲームスピードはかなり速くなると考えられます。
私もバトルドレスと何度か対戦しましたが、かなり速いデッキになっていました。


種族デッキがウェイカーやディンギルの速度に追いつくことができるのであれば、これまでの種族カードも再び注目を浴びると思います。
4.オーバーブーストしやすくするカードの採用が増える
新システム、オーバーブーストはチャージを参照するカードです。
その為、チャージを入れ替えたり、特定のカードをチャージに置くカードを採用することで戦略に組み込みやすくなると思います。
今だとよく見るモテッツの他には、フロンやズィーガーリンク等もテンポを崩すことなくチャージを増やしたり、入れ変えたりすることができます。


オーバーブースト自体は強力ですが準備が必要なギミックなので、これらのカードを使ってサポートする価値のあるギミックだと思います。
5.より軽い踏み倒しが求められる
これはオーバーブーストの参入による変化の一つだと思います。
これまではディザやクエスティングナイトで展開をし、ディンギルで打点を用意してといった動きがビートダウンのメインギミックでした。
しかし、オーバーブーストは登場するのに最低でも3コストを要求し、追加の行動をするのに多くのリソースが必要になってきます。
この為、3コスト、最低でも4コストで踏み倒しを行えるカードが要求されます。
個人的に注目をしているのは原罪アニムス、シジールマです。


これらは現在公開されているフィニッシュバレットリゲルの他にも収録されるであろうオーバーブーストゼクスが居る場合に誘発するカードへアクセスし、追加の行動を見込めるからです。
このサイクルのカードを常に手札にあるのであればよいのですが、オーバーブースト自体が準備が必要なギミックであるのでこれらのカードでアクセスをしやすくすることもテクニックの一つだと思います。
<最後に>
さて、長くなってしまいましたがこれにて終了しようと思います。
今回は自分の中で考えてたここ一年の振り返りをしましたが、いかがだったでしょうか。
ここが読みにくい、こんな話が聞いてみたい、感想等お気軽に送り下さい。
軽くフリーカードを使用して対戦をしたのですが、これまでのゲームプランやデッキ構築が大きく変える必要があるなと感じました。
24弾が発売するまでは気分でデッキレシピを上げようかなと思っています。
それではこれにて。
おわり